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インボイス 学習会開催

複雑すぎて分からない!中止して!

この10月から開始が予定されているインボイス制度は複雑で分かりにくいものとなっています。広島民商では、4月10日~13日に計5回、東広島と広島民商でインボイスの学習会を開催し、4日間で100名を超える方が参加しました。

特に、11日は免税事業者対象に行ったところ45名が参加。広島民商4階の584机が足りなくなるほどで関心の高さが伺えました。

学習会ではまず、消費税が納税される仕組みから学習していきました。

消費税は原則的には、売上に含まれた消費税から、経費に含まれていた消費税を差し引いて納税します。

下図上段のように、これまではどこに支払っても消費税が含まれているものとされて計算していました。

これが10月からは下段のように、登録していない業者へ支払った消費税が段階的に控除できない制度となってしまうため、結果的に納税額が増えてしまうのです(経過措置有り)

ここで、消費税の課税事業者と免税事業者それぞれ立場が違うため、一緒に学習会を開くと分かりにくいという問題もあり、今回は免税事業者向けの学習会も開催となりました。


★課税事業者の方は・・・

・登録がまだの方は9月末までに登録申請書を提出。

・10月からは請求書や領収書に制度で決められた税額や税率、登録番号などの事項をキッチリ記載しないといけない。

・消費税を原則的な「本則課税」で申告している場合は取引先のインボイス登録状況を把握しないといけない。(10月からは、インボイス登録の取引先からの請求書・領収書の記載事項が法定通りかどうかの確認も必要で、帳簿付けも複雑になります。また、免税業者との取引では負担が増えること事態になります)

・消費税を「簡易課税」で申告している場合は、売上のみで税額計算ができるので、取引先が登録していてもいなくても今までと変わらない。


★免税事業者の方は・・・

インボイスは強制ではありませんので登録は任意です。取引先がどうしてもという場合以外は登録しない方が今まで通りで楽と言えます。

 登録不要と思われる場合

・お客さんがほとんど一般の方で領収を求められることはない。

・領収を求められても1万円未満がほとんど(現在国会審議中ですが、1万円未満の取引に関してはインボイスが不要となる見込み)。

・取引先が消費税の申告で「簡易課税」を選択している(売上のみで消費税を計算する方法を選択しているので、支払先の登録状況を気にする必要がない)

登録が必要と思われる場合 

・取引先から「登録しないと取引を止める」など強く言われている場合は登録しないと商売が成り立ちませんので登録せざるをえないでしょう。

登録すると消費税の申告義務が発生するため、税負担が増えます。登録するかどうかは取引先とよく確認しましょう。

学習会を終えた後は、事務局員が複数体制で個別相談に応じました。 不動産貸付業や建設業など業種や取引状況などで質問も様々で中には2回以上学習会に参加した方もありました。

現在国会で審議中の特例の事もあり、再度開催を望む声が多数ありましたので、また近いうちに企画します。日程が決まり次第この紙面でお知らせします。


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