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大混乱するインボイス 周知不足は決定的!

中国地方5県の民商県連合同で毎年行っている「広島国税局交渉」。今年は島根、鳥取からの参加を含め10名で10月17日に行いました。

54万筆を超える史上空前の反対署名を一顧だにせず、10月からの開始を強行したインボイス制度が交渉の中心となりました。国税局からは藤山総務課長補佐ら3名が応対し、事前に渡した申し入れ文書に回答する形でスタートしました(申し入れ内容は左記の通り)。


インボイス周知不足への回答については「合同、個別を含む説明会の開催、リーフやポスター、各種団体や公共団体への講師派遣、YouTube、ホームページ、チャットポットなどあらゆる手段で周知を行ってきた」と回答。来年の確定申告期は、インボイス登録で初めての消費税申告、納税に不安を抱えている事業者の立場に立って、個々の実情に配意した丁寧な説明を行う」と回答しました。

未登録者に対して「インボイス登録をしなければ消費税を付けて支払わない」「消費税10%相当を減額して支払う」などの問題が発生している事については「民間当事者間同士の取引であり、どのような条件で取引するかは下請法、独禁法に違反するような場合を除き当事者間の判断」と一蹴しました。

周知不足を指摘する申し入れに対し『丁寧に説明する』とのあまりに抽象的な回答に交渉団からは不満の声があがります。「具体的に何人が登録をしたのか?」「説明会を何回行ってきて、何人が参加をしたのか?」「当局としては充分に制度が周知できていると評価しているのか?」と質問。当局からは、広島国税局管内での課税事業者の登録は約14万件(法人10万・個人4万)、免税事業者は約5万件(法人1・3万・個人.3・6万)であり、令和5年8月までの2年間に累計で1800回、約1万5千人が参加したと回答しました。

混乱状況を報告し改善を要求

鳥取からは「所得税の申告ですら予約がとれない。今でも申告者をさばき切れていないのが現状。具体的に人員増や会場の増設なども検討すらされていないのではないか?執行機関としての責任が問われる」と指摘。島根からは「税理士が納税者に、手間が増えるので免税事業者と取引をするなと指導している。問題ではないか?」、三次からは「三次市内では、お花屋さんがお祝いの花を注文されたお客さんに領収書を渡したら、『インボイスがないから経費に取れない』と領収書を受け取らなかった。現場では混乱が起きている」と実例を紹介。


インボイス以外にも事前通知や反面調査、税務相談停止命令等についても意見交換をしましたが、通り一遍の答えに終始で不完全な結果となりました。

最後に広島北民商の竹本さんから「『丁寧に説明する』と繰り返すが、理解できなければ説明をしたことにはならない。分かる人間だけが分かる言葉で説明を繰り返しても、分からない人間にはゼロと同じ。分からない人に向けて、理解できるように説明するのが本当に丁寧な説明のこと」と指摘し交渉を終えました。


インボイスが施行され1ヶ月が経過しようとしています。一方的な単価切り下げをはじめ様々なトラブルが起こってきています。来年には初めての申告と納税もスタートします。

まだまだいまからでもインボイス制度の廃止の世論を大きく広げていきましょう。


国税庁交渉 申入れ事項

①インボイス制度の周知不足は明白です。混乱する現場の声を届け、インボイス制度を凍結、中止するよう上級官庁に強く上申してください。

②国税庁の当初想定よりも、かなりの数の事業者がインボイス登録をしていません。登録をしなければ消費税を支払わないとのやり取りが散見されます。国税庁の責任において周知と相談窓口を設置してください。

③インボイスの導入により、新たに少なくとも161万者が消費税の確定申告を行うこととなります。規模が小さく税理士にかかることができない事業者には、各税務署が行う確定申告相談で対応してください。悪意のない大量の消費税無申告がでないよう特段の手立てをとってください。

④2割特例をはじめ簡易課税制度など、初めてインボイス登録を行った免税事業者向けに丁寧な説明と相談窓口の設置をしてください。

⑤不要不急な税務調査はもちろんの事、徴収による臨場、呼び出しなどは厳に慎むようにしてください。

また、質問応答記録書をパソコンで作成する事例が増えています。納税者には作成が任意であることをきちんと説明すると同時に、納税者に写しを交付してください。

⑥納税者の理解と協力を得て行う任意調査においては、国税通則法74条9項で事前通知は「原則行う」ことと規定されています。今一度徹底してください。

事前通知を要しないと判断した場合においても、納税者からその理由開示を求められた場合には、速やかにその理由を開示し、円滑な税務行政を執り行ってください。

また、税務運営方針において定められている「反面調査は、客観的に見てやむを得ないと認められる場合に限って行うこととする」精神を厳守してください。

⑦厳しい情勢に鑑み、引き続き納税者の実態に耳を傾け、納付困難な納税者の相談に真摯に対応するようにしてください。

⑧納税者が誰に相談し、どこから情報を収集するかは自由であることから、当局として納税者同士が行う税務相談に干渉や介入はもちろん、不当な弾圧は行わないでください。

新設される「税務相談停止命令」は脱税や不正還付の指南等を目的とした悪質なものに限定し、納税者同士が教えあい、自らが所得額や税額を決める民商の自主計算運動を対象とすることのないよう留意してください。

⑨すべての税務職員が憲法遵守を貫き、税務運営方針を守ることを徹底してください。


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